改良ベタ品種解説 TOP
ドラゴンとメタルドラゴン
  ボディの鱗の中に金属光沢のある輝点が存在し、それが規則正しく配置された系統をドラゴン系と呼びます。随分前になりますが、初めてこの系統が世に出回った際にはマニアたちの間で大変な話題になったものです。当時は右の画像の初期タイプ程度であったものが、改良を重ねられ中期〜後期と、つまりドラゴンスポット(鱗の輝点)をより明確にそして大きくする事に主眼を置かれて改良が進められてきました。そして、現在ではボディはドラゴンスポットではなく完全に金属光沢の輝きで染めつくされた個体まで登場するに至りました。

 こうなると、このすべての表現タイプをおなじドラゴン系でくくるのには少々無理が生じてきました。そこで、逸品堂では独断と偏見で(笑)
全身が金属光沢一色に染まるタイプをメタルドラゴンと勝手に命名し、この2つのタイプを区別する事にしております。もちろん、どちらとも言えない微妙な立場の個体も多数存在する訳ですがそれはそれ、臨機応変と言いますか行き当たりばったりと言いますか(笑)、私の裁量で判断させていただいております。

 ・・・と言う訳で、このHP上でもしばしまメタルドラゴンとかメタル系と言う言葉が登場いたしますが、これは世に認められた言葉ではなく、あくまでも逸品堂とその周辺部分でしか通用しないいわゆるスラングみたいなものと御理解いただいた上で、これ以降の文章をお読みください。
初期のレッド・ドラゴン 中期のレッド・ドラゴン
後期のレッド・ドラゴン レッド・メタルドラゴン
ブラック・ドラゴン(カッパー・ドラゴン)
  ソリッド・ブラックをベースに、その上にシルバーのドラゴンパターンが存在する系統をブラック・ドラゴンと呼びます。ドラゴンパターンがカッパー系のやや赤みを帯びた色調の場合も多く、この場合この系統をカッパー・ドラゴンと呼ぶ場合もありますが、逸品堂ではなるべく品種名を少なく絞込み無用な通称名を可能な限り排除すると言う方針にしたがって、すべてをブラック・ドラゴンで統一させていただいております。

 とにかく精悍なイメージの品種で、特にプラカットではソリッド・ブラックをはるかに凌駕する高い人気を誇ります。確かに、この強そうなイメージは華麗なショーベタよりもプラカットのほうがよりフィットするかも。ただ、まだ開発途上でほとんど良個体が見当たらないドラゴン系のショーベタですが、このブラック・ドラゴンだけはなかなか素晴しい個体が見つかるので、「ショーベタにこだわりたいけどドラゴン系がいいんだぃッ!」って言うワガママな方は(笑)この系統で決まりでしょう。

 そして、最近になってついにブラック・ドラゴンにもメタル化?の波が押し寄せてきたようで、この間のバンコク仕入れの際に見つけちゃましたぁ〜♪右の画像の右下の奴がそうですが
ブラック・メタルドラゴン!おそらく今後もっと量産されていくものと思われます。でも、個人的な見解ですがメタル化すると、この品種の精悍なイメージは薄れるような気もしないでも・・・・
ブラック・ドラゴン ブラック・ドラゴン
ブラック・ドラゴン ブラック・メタルドラゴン
レッド・ドラゴン
  レッドの地色の上にシルバーメタリックのドラゴンパターンが存在する個体をレッド・ドラゴンと言います。ドラゴン系と言えばこの品種を指すほどポピュラーで、なぜか一般の熱帯魚ショップでさえこの系統だけを並べて販売している事さえあるほどです。それだけのポピュラー種だけにバリエーションも非常に豊富です。ドラゴンパターンの多少はもちろんの事、地色のレッドも暗赤色からローズピンクに近いものまでよりどりみどりってとこです。決して希少な品種ではなく、いつでもその気になれば入手可能なだけに、購入をあせる必要はありません。入手の際は、とことんお気に入りの個体を捜すべく細部にまでこだわってください。これが、希少品種だと「見つけた時にひとまずゲット!そして後で後悔っ!!」って言うのが鉄則ですけどね(苦笑)

 ここ数年のレッド・ドラゴンの改良のスピードは目覚しいものがあり、冒頭のようにボディがメタリックシルバー一色に染まるメタルドラゴン系がいち早く完成した品種でもあります。傾向的にはレッド・ドラゴンは急速にその姿を消しつつあり、メタル化が進んでいます。ドラゴンとメタルドラゴン、どちらでもお好みの方をチョイスいただければよいと思いますが、繁殖の際にペアリングを注意してください。例えばメスオス共にドラゴンパターンの多めの個体を用いれば、次世代以降はどんどんメタル化が進みます。メタルドラゴンをお好みの方以外は、メス個体は「半分ほどドラゴン(笑)」辺りの個体を用いるのがよろしいかと思われます。

 最近盛んにショーベタにこの系統を取り入れる試みがなされていますが、まだ改良途上のようで色彩面はともかく尾開きなど体型面でショークオリティの個体は本当に希少なようです。
完璧なショーベタタイプのレッド・ドラゴンの国産化第一人者になりたい方はまだまだ間に合いますぞっ!(笑)。逆に、めんどくさいことは嫌いだけどキレイなショーベタタイプのレッド・ドラゴンが欲しいって言う人はあと1年くらい待ったほうが吉とでました!
レッド・ドラゴン レッド・ドラゴン
レッド・メタルドラゴン レッド・メタルドラゴン メス
イエロー・ドラゴン
  かなり新しいそしてまだまだ希少な品種で、レモンイエローの美しい地色の上に、やや淡いグリーンを帯びたプラチナホワイトのドラゴンパターンが存在すると言う優しげで可憐な品種です。まだ、ソリッド・ゴールドが作出される前に登場したので「黄色=金運上昇」と信じる華僑の方々に物凄い人気で、登場初期にはバンコクでこの品種を入手するのは本当に大変でした。

 非常に可憐で美しい品種なのですが何故か体力的にもあまり強壮でない系統なのでしょうか、
サイズや体型面でパーフェクトって言いきれる個体にお目にかかった事がない不思議な品種でもあります。バンコクで見かけるのもほとんどが生後3ヶ月未満の若魚ばかりで、成魚サイズのものを見た記憶がありません。いちど、自分の所で成魚サイズにまで丹精込めて育成してみたいのですが、入荷するとほぼ確実に売り切れてしまうため、未だトライできずにいます。

 またここに来てソリッド・ゴールドという「金運」面から考えるといかにも御利益がありそうな品種(笑)が登場したため、華僑の方々の関心がそちらに移行したのでしょう。
この品種を作っているブリーダーが激減しました。かつてはバンコクの市場に溢れていたのに、最近では捜すのに一苦労です。そういう意味では、この品種が好みの方は早めに入手し、国内で品種保存を図ったほうが無難かもしれません。なにしろ、バンコクの品種の入れ替わりの激しさは信じられないほどで1ヶ月前にあちこちで見かけた品種が、今では何処にも見当たらないなんて事はざらですから。。
イエロー・ドラゴン イエロー・ドラゴン
イエロー・ドラゴン イエロー・ドラゴン メス
レッド&ブルー・ドラゴン
  美しいレッドの地色の上にメタリックブルーのドラゴンパターンと言う、ドラゴン系としては異色の珍しい配色の品種で、まだ登場してから間がない新しい品種でもあります。今までのドラゴン系の常識として、ドラゴンパターンはシルバーって言うのが当たり前だった所に、メタリックブルーのドラゴンパターンが登場した訳ですからコレは衝撃的でしたね〜。この品種の登場で、ドラゴン系品種のカラーバリエーションの可能性は飛躍的にアップしました。つまり、理論的にはすべてのドラゴン系品種にメタリックブルーのドラゴンパターンを移植できる可能性がある訳ですから。

 まだまだバンコクの市場でも希少な存在で、結構捜すのに苦労します。ただ、現時点では何故かバンコクのブリーダー達はレッド・ドラゴンと明確に区別していないようで、呼び名もレッド・ドラゴンのままです。まぁ、仕入れる側にしてみれば変に区別されて価格吊り上げられるよりましですけど(笑)。

 ブリーダーによって表現形に大きな差があるようで、右の画像でもそれは確認できます。ドラゴンパターンが明瞭でシャープな印象のものから、ドラゴンパターンにベールが掛かっているようでソフトな印象のものまで千差万別です。また、早くもメタル化が始まっているようで(苦笑)、すでに少数ながらバンコクでは
レッド&ブルー・メタルも出回っています。

 このメタリックブルーのドラゴンパターンの表現の秘密はまだ解明されていませんが、普通に考えれば
ドラゴンパターンを表現している虹色素胞の層の上に、ブルー系の表現に欠かせない黒色素胞の存在する層が重なっていると予想されます。この理論を裏付けるかのように、この品種の地色のレッドはやや青味を帯びた美しい独得の色調になる事が多いようです。つまり、地色のレッドの上にも黒色素胞の影響が現れていると思われます。
レッド&ブルー・ドラゴン レッド&ブルー・ドラゴン
レッド&ブルー・ドラゴン レッド&ブルー・メタルドラゴン
ブラック&ブルー・ドラゴン
  前述のレッド&ブルー・ドラゴンの項で述べましたが、メタリックブルーのドラゴンパターンの登場によって、理論上はすべてのドラゴン系品種にメタリックブルーを乗せる事ができる様になった訳です・・・って言ってる傍から出てきました!(笑)。ブラックベースの上にメタリックブルーのドラゴンパターンと言うドラゴン系品種が。とりあえず、ブラック&ブルー・ドラゴンと言う名称にしておきました。まだまだ登場したばかりの品種なので、体型など改善する余地は見受けられますが何しろ日本人好みの色調ですから、今後瞬く間に普及するものと思われます。

 ちなみに
逸品堂で用いる名称ですが、@原則としてボディの基調色Aヒレの色彩やドラゴンパターンの順に並べてます。つまりボデイの地色がブラックで、その上にメタリックブルーのドラゴンパターンなのでブラック&ブルー・ドラゴンという訳です。だから、逸品堂ではブルー&ブラック・ドラゴン(そんなのいないけど)と言う個体は全然別物で、ブルーの地色の上にブラックのドラゴンパターンって事になっちゃいます。・・・って絶対ありえない表現形ですけど例えとして。

 
例外的にマスタードガスとかラベンダーバタフライみたいに一般に広く?その呼び名が浸透しているものはそのまま用いる事にしています。しかし、中にはどうみても個人の嗜好が入り過ぎていて元の表現形が想像できない奴も世の中には多々ありまして・・・(苦笑)。別に、外国かぶれでも何でもありませんが、外国人と話していて恥ずかしくなるようなネーミングだけはやめましょうね!ベタじゃないけど「ウルトラスカーレット」とか「レッド・マグナム」とか・・・。命名者のTOEICの点数知りたいっ!単なる個人の嗜好ですが「マツブッシー」は許容範囲です(笑)。
ブラック&ブルー・ドラゴン ブラック&ブルー・ドラゴン
ブラック&ブルー・メタルドラゴン ブラック&ブルー・メタルドラゴン
その他のドラゴン系品種
  現在物凄いスピードで改良が進んでいるドラゴン系だけにそのバリエーションは豊富です。いくつか目に付いた品種を紹介して行きましょう。まず第一にカッパー&レッドのマルチカラーをベースにした品種。バンコクでは比較的良く見かける品種で、ブラック・ドラゴン以上に精悍な雰囲気があります。

 おなじカッパー・ドラゴンでも
イエローベースになると随分と雰囲気が変わります。ある意味一つの個体で金・銀・銅の3つの色調を楽しめるのですから、コレはもう札幌冬季五輪の日の丸飛行隊状態ですって、ネタが古すぎか(笑)。

 また、ついに
パステルホワイトのドラゴンパターンも登場しました。淡いブルーを帯びた美しいパステル調のドラゴンパターンの登場で、またまたドラゴン系品種の改良には拍車がかかる事必定です。観賞面から言っても非常に美しい個体でした。ただ、パステルマルチの宿命として美しい表現形の個体は本当に数が少ないので無駄が多く、ブリーダーは手がけるのを嫌がる傾向にあるため、今後も量産は望めないかもしれません。出来れば国産化することで維持を図りたい品種です。

 そしてついにドラゴン界にも純白のドラゴンパターンが登場しました〜♪全身に美しい
シルキーホワイトのドラゴンパターンが存在する画期的な品種です。個人的にはドラゴン系品種に革命をもたらすほどの個体だと思うのですが、撮影技術が拙いためか皆さんにその魅力を伝える事が出来ていないようで、あまり反響がありません(涙)。しかし、金属光沢を持たないドラゴンパターンの登場で、今後は想像をはるかに超えるようなドラゴン系の新品種が登場する事は間違いのないところだと思われます。。
カッパー&レッド・マルチ・ドラゴン カッパー&イエロー・マルチ・ドラゴン
パステルマルチ・ドラゴン シルキーホワイト・ドラゴン
その他のメタルドラゴン系品種
  基本的にドラゴン系で新たに作出された品種はすべてメタル化の方向に進みますので(苦笑)、当然の如くメタルドラゴン(MDG)にも様々なカラーバリエーションが登場してきます。

 例えば右の画像の最初の個体などは一見するとただのブルー&レッド・マルチに見えますが、注意深く観察すると実はメタリックブルーのドラゴンパターンである事がわかります。このように、一見すると
マルチカラーの様でもメタルドラゴンを導入する事で、マルチカラーにありがちな、各職の境目が曖昧なボケた表現ではなく、明確でくっきりとした表現の個体を作出する事が出来ます。

 また、理論上はベースにはどんなカラーリングの品種を持ってきても、その上にドラゴンパターンは乗るようなので、
ブラック&レッド・マルチの上にメタリックシルバーを乗せた個体なども登場してきました。

 写真表現の拙さからその魅力が十分に皆さんにお伝えできないのが残念ですが、
パステルマルチ系のメタルドラゴンも今後期待の新品種です。この品種では現状ヒレのレッドの部分にもうっすらと白い幕がかかったようになる個体が多く、今後いかにくっきりとしたレッドを表現できるかに期待がかかります。

 また
、ドラゴンパターンがカッパー系の色調の個体も入手しました。通常のレッド・ドラゴンに比べると華やかさにはかけますが、反面落ち着きのある渋い表現が魅力です。何より、ドラゴンパターンのカラーリングに新たに1色加わった事の意義は非常に大きなものだと思われます。
ブルー&レッド・マルチ・MDG レッド&カッパー・メタルドラゴン
ブラック&レッド・マルチ・MDG パステルマルチ・メタルドラゴン